一般眼科
一般眼科
一般眼科とは、目と目の周囲に関する病気を全般的にみる診療科で、乳幼児からご高齢の方まで幅広く診療します。情報の視覚化が進む現代では、“ものをしっかり見る”ことは、日常生活においてきわめて重要です。一方、パソコンやスマートフォンの急速な普及に伴い、目に対するストレスも非常に大きくなっています。子どもの近視は増加傾向にあり、大人も目の酷使によって眼精疲労や不調を訴える方が増えています。また、高齢化社会において、より高い視覚の質(QOV)を維持するためにも目の健康は重要です。白内障は視力を取り戻す手術が一般的に行われており、緑内障や糖尿病網膜症は、早期発見・治療によって進行を遅らせ、失明を防ぐことができるようになってきました。
目の症状は、痛み、かゆみ、充血、疲れ目、視力低下、まぶたの腫れなど様々ですが、いつもの見え方と違う、何かおかしい、といった些細な症状でも、病気の兆候になることがあります。目に異常や違和感があったり、日常生活でお悩みがあったりしたら、何でもお気軽にご相談ください。
このような症状の方はご相談ください。
日常的に起こりやすい症状でも、詳細な検査を行うことで病気の早期発見につながることもよくありますのでお気軽にご相談ください。
目に起きる様々なアレルギー疾患の総称です。花粉やハウスダストなどアレルギーの原因があり、結膜の炎症とかゆみ、目の異物感(ゴロゴロする)、目やに、涙が出るなど自覚症状がある場合に診断されます。花粉によって引き起こされるものを季節性アレルギー性結膜炎といい、その代表がスギ花粉による季節性アレルギー性結膜炎です。季節により花粉の種類は異なり、春ではスギやヒノキ、初夏ではカモガヤやオオアワガエリ、秋ではブタクサやヨモギが代表的です。また、鼻炎症状が合併する方も多くみられます。通年性アレルギー性結膜炎は季節や気候の変化によって、良くなったり悪くなったりします。ダニやハウスダストが原因であることが多く、1年を通じて自覚症状があるものをいいます。アトピー性角結膜炎は、アトピー性皮膚炎により顔面やまぶたに皮膚症状があり、結膜炎は通年性で、慢性的なかゆみや目やにが伴います。
アレルギー以外にも細菌やウイルスなど、感染が原因の感染性結膜炎やドライアイなどによっても目のかゆみを生じることがあります。症状が続く場合は我慢せずにお気軽にご相談ください。
原因はブドウ球菌による細菌感染が主です。まぶたには涙や汗の分泌腺や毛穴がありますが、その小さな孔から細菌が感染して症状を引き起こします。部位によって外麦粒腫と内麦粒腫に分けられます。症状は、まぶたの一部が赤く腫れ、軽度の痛みやかゆみを伴います。炎症が強くなると、赤み、腫れ、痛みも強くなります。化膿が進行すると、腫れた部分が破れ膿(うみ)が出ますが、この膿が出てしまえば症状は回復に向かいます。治療は抗生物質の点眼や内服を行います。化膿が進んだ場合、切開し膿を除去することもあります。日頃から汚れた手で目をこすったりしないよう注意することが大切です。
霰粒腫は、眼瞼の中にできる小さな固い腫瘤であり、マイボーム腺の開口部からつまり、その中の分泌物がたまり肉芽腫を形成する。無菌性であるが、急に腫れて痛みを伴うことがあり、発症初期では霰粒腫か前述の麦粒腫か鑑別しにくいといわれます。霰粒腫の治療として霰粒腫摘出およびステロイド点眼および眼軟膏の使用、初期ではステロイド注射もあります。
眼を使う作業を続けることで、目の痛み、かすみ目、充血などの症状や、頭痛、肩こり、吐き気などの全身症状が現れ、十分な休息や睡眠をとっても回復しない状態を指します。緑内障や白内障、ドライアイなどでも出現することがありますが、最近は、パソコンやスマートフォンなどを使用する機会が増えているため、これが原因となる眼精疲労が増えています。パソコン、スマートフォンを使用することが多い場合、適度な休息を挟みましょう。
原因が特定できればそれを排除することが必要です。遠視・近視・老視などが原因で眼鏡が合わない場合は作り直す、白内障や緑内障、眼瞼下垂やドライアイなどの目の病気が発見されれば治療に至ることがあります。
新聞など手元の文字が見にくい、ぼやけるといった自覚症状がある場合、最も頻度が高いのが老視(老眼)です。40歳前後から自覚することが多く、眼の調節機能が低下して近くのものにピントが合わなくなります。治療は主に眼鏡で矯正します。
若い年代の方でも、スマートフォンやタブレットなどを長時間見続けることで、老視のような症状が起こることがあります。この場合、一時的な症状であり、ものを見るときの適切な距離と時間を保つことで予防することができます。
適切なメガネやコンタクトレンズを使用しないと眼精疲労やドライアイにつながります。また、コンタクトレンズは目にとっては異物ですから、適切なコンタクトレンズを装用し、正しいケアを行わないと障害が起こりやすくなります。
コンタクトレンズを使用している方は、トラブルが起こった場合(結膜炎および角膜炎、ぶどう膜炎などがコンタクトレンズ装用中止となる)は、コンタクトレンズを外して、できるだけ早く受診してください。
(なお、当院ではコンタクトレンズ処方を扱っておりません。)
色覚異常とは、正常とされる他の大勢の人とは色が異なって見えてしまう・感じてしまう状態のことをいいます。そのため特定の色の区別がつきにくい場合があり、日常生活に支障をきたしてしまう可能性があります。
色覚異常には、先天色覚異常と後天色覚異常があります。原因が遺伝的なもので、生まれつき異常があるものを先天色覚異常、成人以降に目の基礎疾患の症状として色覚に異常が出るものを後天色覚異常といいます。
先天色覚異常は有効な治療法がありません。
先天色覚異常があっては就職できない職業(資格)があり、また、就職しても業務の内容に支障を来す方がいるのが現状です。特に男性の20人に1人、女性では500人に1人の割合で先天色覚異常があるといわれております。そこで、色覚異常の病型と程度を知ることが重要で、的確なアドバイスを受けることが大切です。